外国人に選挙権を認めることは憲法違反か?【外国人参政権】
[法学 Cafe]
目次
1.なぜ、外国人の人権が問題になるのか?
2.外国人に選挙権を認めることは違憲か?
1.現行法では、選挙権は外国人にも認められる?
2.公職選挙法を改正し、外国人に選挙権を与えることは違憲?
3.まとめ
4.→
[禁止説]
禁止説の根拠として、「国民主権」が挙げられます。
[許容説]
許容説の根拠として、判例(最判平成7・2・28)の立場を引用すると、「我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて」法律で選挙権を付与することは憲法は禁止していないとしました。
[要請説]
最後に、要請説の根拠として、「治者と被治者の同一性」が挙げられます。「治者と被治者の同一性」とは、「治める人も治められる人も同じ集団であるべき」だという意味です。
3.まとめ
・現行法では、外国人への選挙権付与は認められていない。
・公職選挙法を改正して、外国人へ選挙権を付与することは、
国政レベル:違憲
地方レベル:違憲ではない
→ [通説・学説] 参政権的機能を果たすような政治活動ないし表現の自由は、外国人や外国法人に保障されない。
(畑 博行, 阪本昌成 1994, 82頁)