(1) 裁判所の組織
1段落目
最高裁判所
長官1名
判事14名 計15名で構成
2段落目
最高裁の権限
「上告」「訴訟法において特に定める抗告」についての裁判権を有する。
[裁判所法]
第七条(裁判権)最高裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
一 上告
二 訴訟法において特に定める抗告
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
2024.09.18(水) P205
3段落目
最高裁
大法廷 小法廷
最高裁判所大法廷等の写真
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/photo/index.html
大法廷:
全員の裁判官で
小法廷:
最高裁の定める員数の裁判官で
構成された合議体
(裁判所法9条)
第九条(大法廷・小法廷)最高裁判所は、大法廷又は小法廷で審理及び裁判をする。
②大法廷は、全員の裁判官の、小法廷は、最高裁判所の定める員数の裁判官の合議体とする。但し、小法廷の裁判官の員数は、三人以上でなければならない。
③各合議体の裁判官のうち一人を裁判長とする。
④各合議体では、最高裁判所の定める員数の裁判官が出席すれば、審理及び裁判をすることができる。
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
大法廷のみが扱える事例:
法令などの合憲性の判断や
判例変更をする場合
(裁判所法10条)
第十条(大法廷及び小法廷の審判)事件を大法廷又は小法廷のいずれで取り扱うかについては、最高裁判所の定めるところによる。但し、左の場合においては、小法廷では裁判をすることができない。
一当事者の主張に基いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを判断するとき。(意見が前に大法廷でした、その法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するとの裁判と同じであるときを除く。)
二前号の場合を除いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合しないと認めるとき。
三憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき。
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
2024.09.19(木) P205
4段落目
裁判所法2条は、
下級裁判所として、
◇高等裁判所
◇地方裁判所
◇家庭裁判所
◇簡易裁判所
を設けている。
各地の裁判所一覧
https://www.courts.go.jp/courthouse/map/map_list/index.html
管内の裁判所の所在地
https://www.courts.go.jp/kobe/about/syozai1/index.html
2024.09.20(金) P205
5段落目
◇ 高等裁判所について
[裁判所法]
第三編
下級裁判所
第一章
高等裁判所
第十五条(構成)各高等裁判所は、高等裁判所長官及び相応な員数の判事でこれを構成する。
第十八条(合議制)高等裁判所は、裁判官の合議体でその事件を取り扱う。但し、法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき他の法律に特別の定があるときは、その定に従う。
第十六条(裁判権)高等裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
一 地方裁判所の第一審判決、家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴
二 第七条第二号の抗告を除いて、地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令並びに簡易裁判所の刑事に関する決定及び命令に対する抗告
三 刑事に関するものを除いて、地方裁判所の第二審判決及び簡易裁判所の判決に対する上告
四 刑法第七十七条乃至第七十九条の罪に係る訴訟の第一審
第二十条(司法行政事務)各高等裁判所が司法行政事務を行うのは、裁判官会議の議によるものとし、各高等裁判所長官が、これを総括する。
②各高等裁判所の裁判官会議は、その全員の裁判官でこれを組織し、各高等裁判所長官が、その議長となる。
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
大阪高等裁判所
https://www.courts.go.jp/osaka-h/index.html
2024.09.21(土) PP205-206
6段落目
◇ 地方裁判所
◇ 家庭裁判所
◇ 簡易裁判所
[裁判所法]
第二章 地方裁判所
第二十三条(構成)各地方裁判所は、相応な員数の判事及び判事補でこれを構成する。
第三十一条(支部・出張所)最高裁判所は、地方裁判所の事務の一部を取り扱わせるため、その地方裁判所の管轄区域内に、地方裁判所の支部又は出張所を設けることができる。
🟠②最高裁判所は、地方裁判所の支部に勤務する裁判官を定める。
第二十四条(裁判権)地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
一 第三十三条第一項第一号の請求以外の請求に係る訴訟(第三十一条の三第一項第二号の人事訴訟を除く。)及び第三十三条第一項第一号の請求に係る訴訟のうち不動産に関する訴訟の第一審
二 第七条第二号の抗告を除いて、地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令並びに簡易裁判所の刑事に関する決定及び命令に対する抗告
三 刑事に関するものを除いて、地方裁判所の第二審判決及び簡易裁判所の判決に対する上告
四 刑法第七十七条乃至第七十九条の罪に係る訴訟の第一審
第二十六条(一人制・合議制)地方裁判所は、第二項に規定する場合を除いて、一人の裁判官でその事件を取り扱う。
②次に掲げる事件は、裁判官の合議体でこれを取り扱う。ただし、法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき他の法律に特別の定めがあるときは、その定めに従う。
二 死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪(刑法第二百三十六条、第二百三十八条又は第二百三十九条の罪及びその未遂罪、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)第一条ノ二第一項若しくは第二項又は第一条ノ三第一項の罪並びに盗犯等の防止及び処分に関する法律(昭和五年法律第九号)第二条又は第三条の罪を除く。)に係る事件
三 簡易裁判所の判決に対する控訴事件並びに簡易裁判所の決定及び命令に対する抗告事件
四その他他の法律において合議体で審理及び裁判をすべきものと定められた事件
③前項の合議体の裁判官の員数は、三人とし、そのうち一人を裁判長とする。
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
2024.09.22(日) P205
7段落目
・下級裁判所の裁判官は最高裁の指名した者の名簿によって内閣が任命する。(憲法80条1項)
・高等裁判所長官の任免は、天皇の認証事項。(裁判所法40条2項)
→ この内容は条文からは伺い知れなかった。
[日本国憲法]
https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION
[裁判所法]
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059
2024.09.23(月) P206
畑 博行 阪本昌成『憲法フォーラム』有信堂高文社, 2007, PP 197-221
内:P205-206
裁判所の組織・権限
ーーー違憲審査としての司法審査権
ーーーーーーーフォーラム12